鶴岡市西目地区で発生した土砂災害について
この度の土砂災害により被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。
12月31日(土)の未明に、鶴岡市西目地区で崖崩れが発生し建物の倒壊などの被害が生じました。今回の斜面崩壊の原因としては、傾斜の急な斜面と赤く風化の進んだ地層という地形的・地質的な要因の存在が考えられます。直前の大雨などの直接的な引き金はなかったようですが、12月中の大雪の融雪水が浸透して地盤がゆるんでいた可能性も考えられます。今後、地形や地層の性質などについて詳しい調査が望まれます。[現地調査・写真撮影:熊谷](12/31)
県の立ち入り許可を得て、1月8日(日)に研究センターの4人のメンバー(八木・本山・熊谷・井村)で土砂崩れ現場の学術調査を行いました。崩落崖は一面に赤茶色に染まって見えますが、これは崩れ落ちてきた表土が粉をまぶすように薄く覆っているだけで、岩盤(地層・岩石)自体は灰色の泥岩や淡黄色の砂岩でした。岩盤はおもに泥岩・砂岩・凝灰岩からなり風化が進んでいました。これらの地層は中期中新世の大山層に属するものと考えられます。岩盤の内部まで雨水が浸透して風化や粘土化が進行していたことが、崩壊性地すべりの原因となった可能性があります。調査の様子は翌日の山形新聞で紹介されました(Web記事はこちら「水の通り道、複雑に交錯 鶴岡・山形大が現地照査、土砂崩れ誘発か」)。(1/10)
調査の様子が1月11日のNHK山形のニュース(やままる)で紹介されました(Web記事はこちら「鶴岡市の土砂災害 専門家”地中深くまで風化進んでいた”」。(1/11)
1月17日の河北新報(社会面)に「鶴岡土砂崩れ:雨や雪解けなど誘発」と題して、調査に関する記事が掲載されました。
1月17日の山形テレビ(YTS)のニュース(ゴジダスIII)で調査の様子などが紹介されました。
1月21日の山形新聞で「鶴岡土砂崩れ 山頂部の亀裂圧迫:山形大誘発の鉱物を確認」と題した記事で、鉱物分析の結果などが紹介されました。
1月23日の山形放送(YBC)のニュース(news every)で、鉱物分析の結果などが紹介されました(Web記事はこちら「鶴岡の土砂崩れ:水が染み込みやすい地質で崩落誘発か」)。(1/23)
1月25日のNHKのニュース番組(やままる)で、鉱物分析の結果などが紹介されました。
1月31日のNHKのニュース番組(やままる)、「土砂災害1ヶ月」のコーナーで、鉱物分析の結果や粘土鉱物の性質などが紹介されました。
2月10日のNHKの情報番組(やまコレ)、「裏山に潜むリスク」のコーナーで、原因調査などについて紹介されました。
3月17日のTUYのニュース番組(Nスタやまがた)の「ユウキのフカボリ」のコーナーで、前倒し点検の意義などについて紹介されました。
3月29日のNHKのニュース番組(やままる)の「とくまる・土砂災害3か月」のコーナーで、崩壊現象の進行について紹介されました。
0コメント